山から伐採、製品になるまで

山での伐採

木を伐採するには、まずは当然、立木(タチギ:生えている状態)から切り倒すのですが、木材として、より良い素材を得たい場合は、樹種により伐採に適した時期を選んで切り倒し、"葉枯らし”を行います。桧で2週間、杉で約6ヶ月間ほど"葉枯らし”を行うことで材質の低下を防ぎ、又、重量を軽くすることにより出材作業の負担軽減(出材コストの低下)ねらいます。
伐採時期は、杉の場合7月~8月、そして11月~12月。桧の場合は3月~4月、7月~12で、特に桧の材質の特に良い物は10月~11月に行っています。
出材は、急峻な山岳からになるため、ほとんどの場合ヘリコプターでトラック積みの出来るところまで搬出します。

※葉枯らし…木材を予備乾燥させる処理のこと。これをする事で、黒芯材(赤味部分が黒い材)の渋が抜けて、吉野材の特徴である淡紅色になります

工場での原木選別

山や原木市場より入荷した原木を、‟怪級”・゛長さ”・゛材質”に応じて選別し、製材用途別に椪積み(ハエズミ)します。その際、少しでも乾燥するように原木を浅積みしておきます。
選別時には、原木の形状、年輪幅、抜け節、腐れ、アテ等の特徴をよく見て、゛芯持ち材用”・゛芯さり材用”・゛小割材用”・゛板材用”・゛化粧材用”・゛野材用”と選別し、さらに長さも1m、2m、3m、4m、6m、7m、8m用に細かく区分けしておきます。
その後、注文や在庫状況に応じて、丸太を゛皮むき”してから製材工程に進みます。

※川むき…表皮を剥いたまま放置すると、傷や石がついたりするので製材を施す直前に剥皮します。

製材作業

原木を製材する時には、木の性質をよく判断して、その木材に最も適した‟角材”を得るため‟木取り”をします。芯持ち材の場合、芯を中心に角取りを行い、平割の場合は杢を中心に柾目にそって木取りを心がけます。ほとんどの製品は一度大きめに製材して、乾燥後曲がりを修正挽きします。

※木取り…1本の丸太から、いかに無駄なく価値ある製品を採材するか、あるいはどんな部材を丸太のどの場所から採材すれば最良かを決めること。

木材乾燥処理

原木から10mm~20mm大きめに荒挽きした未乾燥の木材を、乾燥室三機にて種類別に人工乾燥します。その際、木口まわりや化粧面などに割れ止め処理をしておき、乾燥による‟干割れ”を予防しておきます。木材の大きさや形状に適した期間、乾燥を施した後、割れや曲がりを修正挽きし、製品に仕上げていきます。

検品・加工

修正挽きされた製品を、用途に合うかどうか検品して、ランク付けの必要な物は選別格付。そして、強度測定・含水率測定を行います。その後、必要、要望に応じてプレナー(カンナ)仕上げ、抜け節埋め木加工、実(さね)加工、などなどを施し、ラッピング包装して出荷いたします。

Q吉野材は高いですか?

A 値段だけを見ると他と比べて高いように感じると思いますが、この価格は『材自体の品質』に対する価値だけでなく、製材時に『1本1本を見極めてその木にあった製材をする』ことや『その木に合った乾燥』などの工程によるものです。そのため、使っていくうちにわかる満足度の高い製品であると考えます。価格の面だけでなく、『木』自体の特性を知り、使っていただけることが最良と思います。

※吉野中央木材さんHPより抜粋

ティーアイコーポレーションでは吉野材の特性を熟知し、徹底管理されている吉野中央木材株式会社さんから直接仕入れを行っております。

使用場所等、ご予算に応じてご提案させていただきます